今回リリースから長らくSynergyにその他大勢扱いされていたRackSpaceが個別銘柄として抜擢されています。2013Q1時点では老舗のRackSpacsはFujitsu、NTT、AT&T、Verizonの後塵を拝していたので今回のノミネートが6位入賞を意味するなら2013Q2-2014Q3までの間に身売り検討を経てシェア上位サービス群が繰り広げる価格競争と距離を置いたManaged Serviceへの転進を選択した結果は吉だった、という事なのかもしれません。
ただし、国内IaaS事業者各社(特にランキング下位)に釘を刺しておきたいのですがRackSpaceの云うManeged Serviceって国内で云うマネージドサービスとは質的に違うものですのでウチもこれでいいんだ、とは思わないでいただきたいものです。
もう一点、Salesforceのランキング下落が止まらないところに注目しています。2013Q3時点でMicrosoftに抜かれ、2013Q4にIBMに射程圏に捉えられ2014Q2に抜きされたところですが、成長率加味すると2014Q4-2015Q1あたりにgoogleにも抜かれる可能性が高くなってきている模様です。
今回もおまけとして2012Q2を基点とした指数グラフを作成してみました。相変わらずぶっちぎりの成長力を見せているMicrosoftはML投入やOSSコミット強化など次々に施策打ち出していて目が離せません。勝つまでやめないMS魂は健在の模様。続いてWatson投入など、こちらもゲームルールチェンジを仕掛けつつ高い成長力を維持しているIBMからも目がはなせません。googleもKubernetesを発表し、さらにIaaSのあり方を再定義する可能性を秘めたGoogle Container Engineを投入して高成長を続けています。AWSは安定の市場平均成長率維持で巡航速度維持、高成長を続けるMicrosoft、IBM、google、AWSの割を食ってその他のシェアは2012Q2の60%から2014Q3には42%に低下している模様です。それでも9四半期で2倍に成長しているんですけどね。
話は逸れますがKubernetes開発にはDocker、IBM、Microsoft、RedHatも参加表明し、Dockerベースのコンテナオーケストレーションの標準になりそうな気配。さらにDockerからもDocker Hub Enterpriseが発表されて同時にMicrosoft、IBM、AWSからサービス提供のアナウンスがなされIaaSの標準的な抽象度は仮想マシンからDockerベースのコンテナにすんなり移行するかと思われたのもつかの間、CoreOSがRocketを発表してDockerに挑戦状を突きつける展開に。このあたりの動向も面白いですね。オンプレミスからオフプレミスへの移行や仮想マシンからコンテナへの移行、自動化や機械学習利用によるデザイン変化などが同時に起こっていて色々と目が離せません。てな話はまた別途。
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